大人気のティックトックですが、アメリカがティックトックの新規利用の規制を発表したことでティックトックの危険性が指摘されるようになりました。
なのでティックトックの危険性や、見るだけも可能なのか、安全な使い方などをお伝えしたいと思います。
ティックトックが危険と言われる理由
アメリカが2020年にティックトックの利用規制を発表したことで、世界中のメディアの大々的な報道も加わり、中国アプリのティックトックは危険だと言われるようになりました。
ティックトックは中国が開発したアプリで、アメリカは、『中国政府にアメリカのユーザー情報が流出しているのでは?』と懸念したのが発端です。
なぜそのように思われたのか2つの理由をお伝えしたいと思います。
アプリ内の保存内容が自動で読み取られていた
これはセキュリティー面の強化が高評を得ている企業のApple社が、iPhoneをiOS14にアップデートさせた時期に発覚しました。
プライバシー保護のさらなる強化の為に、様々なアプリにデベロッパーツール(開発者向けのツール)を用いて文字入力をしていたのですが、ティックトックを起動し、文字を入力すると、『ティックトックは無断でクリップボードの内容を読み取っています』と表示されたことで発覚したようです。
※クリップボードとは…コピーした文字を保管しておくシステムのこと
これで、「ティックトックのクリップボードからユーザーデータ(アカウント情報など)を収集しているのではないか」と訴えたのですが、ティックトック側の主張は「ティックトック内のスパム行為を識別するための機能が働いただけ」として、データ収集に関する疑惑は否定しました。
これは『児童オンラインプライバシー保護法』に違反しているということ罰金を払ったという過去もあり、中国のデータ管理やプライバシーに関する考えなどを考慮すると、情報漏洩の不安は拭えないのではないでしょうか。
顔バレだけでなく、居場所の特定もされてしまう危険性がある
これは、ティックトックに限った話ではありませんが、特にティックトックは顔出しを抵抗なくされているユーザーの方が多いですよね。
ここで問題なのは、顔バレも心配ではありますが、それよりももっと怖いのが『撮影場所』『背景に映りこんだもの』などで、個人情報を暴かれてしまうことなんです。
手軽に動画撮影ができる分、風景などの配慮を怠ってしまう場合があります。
中には悪質な視聴者などもいて、そういったユーザーに自分の本名、現在の居場所や、住所、学校など、個人情報が特定されてしまうとストーカー被害などのトラブルに巻き込まれる可能性も十分ありますので、くれぐれも個人の特定に繋がりそうなものが写り込まないよう注意してください。
ティックトックは13歳からアカウントを持つことのできるアプリなので、より心配の声があるのも頷けるでしょう。
ティックトックはユーザーを特定する権利が無償で使える旨の記載があった
2020年頃のティックトックのプライバシーポリシーにはこのように記載されていました。
このティックトックの利用規約をみて「やばい」と感じた人が大勢いたようです。
#TwitterとTikTok合併許すな
— ゆしゃけ 火力担当 (@yusyake_karyoku) August 10, 2020
コレやばくね?
使って無くてよかった… pic.twitter.com/3jCp58X4Ip
これだと、「ティックトック社はユーザーの個人情報を使用しても良い」と解釈できますね。
2021年6月からは、改良されていて、現在はこのような記載はありませんが、どんどんデータ管理やプライバシーに対して厳しくなってきているとはいえ、若い世代の方が使うことを考えると、「安全性は確保されている」とは言い難いのではないでしょうか。
なので、できるだけ最小限の情報のみで済む方法でアカウント登録したいですね。
ティックトックは見るだけなら大丈夫か?
ティックトックは見るだけなら安全である
ティックトックの危険性で1番気になる点は、アカウント情報の漏洩ですよね。
ティックトックを見るだけというのもアカウント登録しないとできないのかについても気になるところかと思いますが、
ティックトックは見るだけの使用であれば、アカウント登録なしでも視聴可能です。
個人情報である、アカウント登録をしなくても良いということは情報漏洩の危険性はほぼなく安全と言えるでしょう。
アカウント登録をしなくてもできること
動画の視聴だけでなく、アカウント登録なしでもできることは他にもあり、
- 動画の閲覧
- ユーザーやハッシュタグなどの検索
- 動画に『いいね』を残すことができる
- 動画の共有・保存
- 動画の作成のみなら可能(保存不可)
アカウント登録なしでもこれだけのことが出来るので、見るだけなら安全に楽しく利用することができますね。
アカウント登録をするとできること
アカウント登録なしでできることをお伝えしたので、今度は、アカウント登録をするとできることもご紹介しておこうと思います。
- 動画の投稿・下書き保存
- ライブ配信
- ユーザーフォロー
- コメントする
- DMを送る
- お気に入り追加
これらのことは、アカウント登録しなければできません。
ですが、アカウント登録なしでもお気に入りのユーザーの動画を見ることはできるので、楽しくティックトックを利用していただけるでしょう。
ティックトック見るだけのやり方
ティックトックの動画視聴のみのやり方について解説していきます。
方法は2つあって、1つはサイトから。
もう1つはアプリから視聴する方法になります。
どちらもアカウント未登録で動画を楽しむことが出来ますが、サイトとアプリでどのように違うのかみていきましょう。
ティックトック『サイト』から視聴
まずは『サイト』の特徴からご説明いたします。
- 動画の検索
- 検索欄がないのでできない
- 動画へ「いいね」を押す
- アプリのみ
- 動画共有・保存
- 共有のみ可能
- 動画作成(保存は不可)
- アプリのみ
動画のセーブをしたいと項目をタップするとアプリの方に誘導されます。
検索欄がないのも少し不便に感じてしまうのではないでしょうか。
ティックトック『アプリ』から視聴
続いては『アプリ』の特徴についてみていきましょう。
- 動画の検索
- 検索欄から検索できる
- 動画へ「いいね」を押す
- できる
- 動画共有・保存
- できる
- 動画作成(保存は不可)
- できる
ティックトックのアカウントは登録しなくても、アプリはダウンロードした方が、快適に動画視聴を楽しめそうです。
お気に入りの投稿を保存したい、いいねを残したいなどの場合はアプリを利用しましょう。
ティックトックアプリの使い方
このように推しを見る為に、ティックトックをダウンロードしたという方も多いので、視聴方法を覚えましょう!
アプリダウンロードのみでできること | ボタンの特徴 |
---|---|
ユーザーやハッシュタグなどの検索 | 虫眼鏡マーク(トレンド) |
動画の閲覧(アプリを起動するとまずこちらが表示される) | お家マーク(レコメンド) |
動画の共有・保存 | 矢印マーク |
いいね | ハートマーク |
動画作成(保存は不可) | 画面下中央の+マーク |
アカウント未登録でもできることをまとめてみました。
これだけでしたら、データが抜き取られるなどの心配はなく、安心して動画を楽しんでいただけますので、参考にしていただければと思います。
ティックトックの安全性は確保されているのか
ティックトックの安全性について、アプリをダウンロードするのみでしたら、『位置情報を許可する』などをしなければ個人情報が抜き取られるようなことはまずないのですが、『やっぱり動画を投稿したい!』『コメントしたい!』などの気持ちになる場合もありますので、その時はアカウント登録を行わなければいけません。
ティックトックのプライバシーポリシーについて
アカウント登録をすると、ティックトックに限らず、SNS全般に言えることですが、絶対に個人情報が漏洩しないとは限らないことは常に頭に入れておきましょう。
アカウント登録の前にプライバシーポリシーの確認はしっかりおこなってくださいね。
ティックトック社では、ユーザーの安全面をプライバシーポリシーでこのように示しています。
当社は、お客様の情報が安全かつ本ポリシーに従って取り扱われることを徹底するための措置を講じています。残念ながら、インターネットを介した情報の通信は完全に安全ではありません。当社は、暗号化などにより、お客様の情報を保護するために最善を尽くしますが、本プラットフォームを介して通信されるお客様の情報の安全性の保証はできません。いかなる通信もお客様の責任において行ってください。
https://www.tiktok.com/legal/privacy-policy-row?lang=ja お客様の情報の安全性
当社は随時、当社のパートナーであるネットワーク会社、広告主および関係会社のウェブサイトとの間でリンクを設置します。お客様がこれらのウェブサイトへリンクに従って移動する場合、当該ウェブサイトにはそれぞれ独自のプライバシーポリシーがあり、当社はこれらのポリシーに対する一切の責任を負いません。これらのウェブサイトに情報を提供する場合は、当該ウェブサイトに適用されるポリシーを必ず確認してください。
https://www.tiktok.com/legal/privacy-policy-row?lang=ja お客様の情報の安全性
ティックトックは安全性の為に、暗号化などを行いユーザー情報の保護に最善を尽くしていますが、完全に安全とは言えません。
また広告などの別のサイトへ移動する場合は、情報の安全性は保障できないともありますね。
ティックトックには広告も多いので、悪質なサイトにリンク移動しないように気をつけましょう。
どのSNSにも言えますが、インターネットの中で絶対に安全ということはないと思ってください。
お客様がソーシャルネットワークアカウント(Facebook、Twitter、Instagram、Googleなど)の情報を使用して本プラットフォームの利用登録をする場合、お客様は、お客様の電話番号、Eメールアドレス、ユーザー名および公開プロフィール情報をお客様自身が当社に提供するか、ソーシャルネットワーク経由で当社に提供することになります。当社は同様に、お客様のアプリID、アクセストークン、および参照URLなどの一定の情報を、該当するソーシャルネットワークと共有します。お客様が第三者にお客様のアカウントへのアクセスを許可した場合、当社はかかる第三者とお客様に関する一定の情報を共有します。お客様が付与した許可によっては、かかる第三者はお客様のアカウント情報およびお客様が提供することを選択したその他の情報を取得することができます。
https://www.tiktok.com/legal/privacy-policy-row?lang=ja お客様の情報の安全性
ティックトックに限らずですが、こういった利用規約はつい読み飛ばしてしまいがちですが、じっくり読まないといけないと感じました。
ティックトックのできる限り安全なアカウント登録方法
アカウント登録時、ティックトックの他のパートナー会社などにも個人の情報が共有されてしまう
お客様の情報の共有先
当社は、クラウドストレージプロバイダなど、本プラットフォームの提供をサポートする第三者サービスプロバイダとお客様のデータを共有します。また、当社は、ビジネスパートナー、TikTokグループ会社、コンテンツモデレーション業者、測定業者、広告主、およびアナリティクスプロバイダともお客様の情報を共有します。法により要求される場合には、法執行機関または規制当局、および第三者(法的拘束力を有する裁判所の命令に基づく場合)とお客様の情報を共有します。
https://www.tiktok.com/legal/privacy-policy-row?lang=ja お客様の情報の安全性
アカウントを登録すると、上記のお客様の情報の共有先の項目にもあるのですが、ティックトックの他のパートナー会社などにも個人の情報が共有されているようです。
これはティックトックだけではなく、他のアプリも共通なのですが、他会社と共有している個人情報の内容は、
- 画像の解像度
- スマホの機種名
- スマホのモデルやバージョン
などで、他のアプリも上記の情報については共有しています。
現在のプログラムは改善されていますが、2019年8月以前、ティックトックは『利用者端末のMACアドレス取得機能』や『スマホのクリップボードの情報保存機能』が設定されていたりと、過去に個人情報に対してグレーな事案があったので少し不安に感じてしまいます。
本人確認は電話番号またはメールで登録がおすすめ
ティックトックを登録する際、本人確認をする必要があります。その際以下の2つの方法で本人確認をします。
- ソーシャルネットアカウント(TwitterやInstagram、Googleなど)をそのままティックトックに連動してしまう方法です。
- 電話番号やメールアドレスを登録する方法になります。
ソーシャルネットアカウントをそのまま連動してしまう登録方法は、スムーズに登録できて便利ではあります。
しかし「、ティックトックの他のパートナー会社などにも個人情報の共有がされるので、より多くの情報の流出の危険が高くなりかねないのではないでしょうか。
なので、ティックトックのアカウント登録はどれがいいのか悩んでいらっしゃる方は、『電話番号またはメールで登録』でアカウント登録されることをおすすめします。
なぜなら、電話番号またはメールで登録なら他のソーシャルネットアカウントの情報の流出(住所や写真など)の心配がありません。
また、他のソーシャルネットアカウントをお持ちでない方も登録していただけるからです。
アカウントを安全に運用するには
安全性が気になるところではありますが、動画投稿してみたいなぁと思う方もたくさんいますよね!
ですので、出来る限り安全にティックトックのアカウントを運用するポイントをご紹介させてください。
アカウントを非公開に設定
動画投稿を安全に楽しむためにはアカウント管理が大切になります。
安全性を上げる為に、アカウントの非公開設定がおすすめです。
知り合いやお互いフォローした人とのみ、動画共有やコメントのやり取りが可能となります。
アカウント非公開やり方
- アプリを開いてマイページ(右下)をタップする。
- 『…』(右上)をタップすると、『設定とプライバシー画面』を選択
- 『プライバシー』をタップ
- 『非公開アカウント』項目を緑にする(オン)
この4工程のみで、アカウント非公開設定ができますのでお試しください。
安心フィルター設定をおこなう
非公開設定についてご説明しましたが、知り合いや、一部の人にしか見てもらえないのはちょっとつまらない、たくさんの人に動画を見てもらいたいと思うこともあるでしょう。
それがティックトックの魅力でもありますものね。
動画投稿の醍醐味を体験しつつ、できるだけ安全に楽しみたい方は、安全フィルターの設定を推奨します。
個別に設定できる項目として
- 動画コメントできる人
- 動画のダウンロード
- フォローリストの公開
- デュエット
- リミックス
- DM
- いいねをした動画の公開範囲
などがあり、こちらもアプリの『プライバシー』から設定が可能です。
これらを個別で設定しておくことで、悪質なユーザーなどから自身を守ることが出来ますよ。
特に、コメントやDMについてはトラブルなどに繋がりやすい項目かと思いますので、どこまでなら大丈夫か、しっかり考えて設定しておきましょう。
ネットで動画を公開するということは、世界中の人が見られるということなので、リスクがあることは忘れないようにしたいですね。
保護者管理機能(ペアレンタルコントロール)を利用する
ティックトックには年齢制限があり、13歳以上でないとアカウント登録をして利用することができません。
中学生以上でないと使用してはいけないほど、使い方を間違えると危険な目に合ってしまうものと認識しなければいけませんね。
未成年の子供がティックトックを使うには、ペアレンタルコントロール(保護者管理機能)を利用することを推奨させてください。
ペアレンタルコントロールも『設定とプライバシー』画面から設定することが出来ます。
ペアレンタルコントロールをおこなうと、
- 子供に適切ではないコンテンツの制限
- 使用制限時間の設定
- アカウントを選択できる(公開/非公開)
- 子供の安全設定やプライバシーの管理が可能
などができますので、子供や家族を守るためにしっかり設定をおこないましょう。
見知らぬユーザーやDMには関わらない
ティックトックを使っていると、知らないユーザーからコメントを貰ったりDM(ダイレクトメッセージ)が届くこともあります。
その中には危険なユーザーもいて、ティックトックからLINEにリンク移動させられトラブルになったケースもあるようです。
下心を持ってコメントしてくる大人もいますし、詐欺の業者が言葉巧みにうまい話を持ち掛けてきたりもします。
なので、見知らむユーザーからコメントやDMが届いた場合はすぐに反応せず、できるだけ関わらないようにしましょう。
安全に使うならプライバシー設定が安心
アメリカがティックトックの利用規制をしたり、情報が自動で読み込まれていたりと危険なイメージもあるアプリではありますが、アカウント登録をせず動画視聴だけなら個人情報漏洩の心配はほぼないと言っていいことがわかりました。
より快適に楽しく動画視聴するには、サイトからではなく、アプリから見た方ができることも多いので、アプリのダウンロードはされた方がいいでしょう。
動画投稿をしたくなった場合は、アカウント登録をしなければできないのですが、登録する際は利用規約をきちんと理解してからおこなってくださいね。
実際に動画投稿するときは、プライバシー設定をして安全性を上げてから投稿を楽しんでくださいね!