工作で動く仕掛けを作る時に有ると便利な割りピン。
ホームセンターや文房具店、100円ショップ、amazon等の通販サイトでも購入できますが、いつでも店頭に並んでいるとは限りませんし、通販サイトは手元に届くまでに時間がかかります。
それでも割りピンをすぐに使いたい時、家にある身近なもので代用品を作ることができるんです。今回は知っていると便利な代用品を8種類ご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
割りピンの役割
工作で使う割りピンは、頭となる円形の金具の下に針金のような平たい留め具(二股)がついてるもので、ブラッズ(Brads)、割り鋲とも呼ばれます。
ホッチキスの代わりに書類をまとめたり、工作で動かしたい部分の連結資材として使用できる他、色やデザインが豊富なので、封筒や紙袋、箱をデコレーションするラッピング資材としても使用できる文房具です。
紙に穴をあけて、留め具を穴に通してから両側に開くと固定でき、簡単に動く仕掛けを作ることができます。
穴はあいてしまいますが、糊を使わない分、紙が汚れにくいという利点があります。
工作での割りピンの役割は動く仕掛けの“支点”ですので、代用品に求められるのは動きがスムーズで制限されないこと、そして抜けにくいことです。
頭の代わりになるもの、留め具の代わりになるものをそれぞれ組み合わせて代用品を作ることができます。
さあ、それでは割りピンの代わりにできるものをご紹介していきましょう。
割りピンの代わりになるもの
ボタン又はビーズ×針金で割りピンの代用
準備するもの
- ボタン又はビーズ
- 針金
留め具用の針金は曲げて使うため、アルミ製や銅、真鍮製など、柔らかい材質のものが適しています。
スチール製の針金はかなり固いので、お子様向けの工作には向きません。
針金の入ったモールやビニタイも同様に代用できます。
作り方はとても簡単!
ボタン又はビーズに針金を通して両端を合わせ、紙にあけた穴に一緒に通します。
紙の裏側で針金を交差させて、左右に広げれば完成です。
作業時に針金で手指など怪我をしないように注意しましょう。
穴に通した後、針金の先をマスキングテープ等で覆うと、怪我を防ぐことができます。
プラバン×ビニタイで割りピンの代用
準備するもの
- プラバン
- ビニタイ
- クッキングシート
- トースター
- カッター
- カッターマット
- はさみ
- 油性ペン
プラバンとは、薄く延ばされたプラスチックの板で、好きな形に切ったり色を塗って使うことができます。
100円ショップ、一部のホームセンター、家電量販店のおもちゃ・ホビー売り場で購入可能です。
プラバンには加熱して縮むタイプと縮まないタイプがありますが、工作用には縮むタイプのプラバンを選びましょう。
まずは割りピンの頭となる部分を作ります。
プラバンに油性ペンで直径2cm位の丸を描き、その中にビニタイを通すための縦長の穴を2つ描きます。
(加熱すると5分の1程に縮むため、丸は少し大きめに描きます)
縦長の穴をカッターナイフで切り抜いて、外側の丸をはさみで切ったら、クッキングシートに載せてトースターに入れます。
160℃で1~2分ほど加熱し、プラバンが一度反り上がった後で平らになり動かなくなってから取り出します。
(オーブントースターの場合は予め160度に余熱してから入れます)
取り出したプラバンの穴にビニタイを通して両端を合わせ、 紙にあけた穴に一緒に通します。
紙の裏側でビニタイを交差させて、左右に広げれば完成です。
プラバンをカッターやはさみで切る際は、手指の怪我に十分注意しましょう。
はさみでプラバンを切る時は、はさみの向きは体に対して垂直のまま位置を動かさず、プラバンの方を動かすとキレイに切ることができます。
ハトメで割りピンの代用
準備するもの
- ハトメ玉
- 穴あけポンチ又は1穴パンチ(2穴パンチ)
- ハンマー
- ゴムマット
- ハトメパンチ
ハトメとは、あけた穴が広がったり破れたりしないように補強するためのリング状の金具で、穴あけポンチは素材に穴をあけるための棒状の工具、ハトメパンチはハトメをつける際に使用する専用工具です。
いずれも100円ショップ、ホームセンター、手芸用品店で購入できます。
ハトメパンチは本格的なものになると1,000円以上と少しお高めですが、100円ショップのダイソーで200円(税抜き)で購入可能です。
まずはハトメを取り付ける場所に穴をあけましょう。
ゴムマットの上に穴をあけたい素材を乗せて、穴あけポンチという棒状の工具を穴を開ける場所に垂直にあてます。
ハンマーで穴あけポンチを真っすぐ叩き、穴あけポンチを取り外してきれいに穴があいていたら完了です。
紙などの薄い素材は穴あけポンチでなかなか上手に穴をあけられないので、7mmぐらいの大きさ(ハトメのサイズと同じか少し小さいサイズ)の1穴パンチ又は2穴パンチを使うと簡単です。
穴をあけたら、ハトメ玉を差し込み、ハトメパンチではさんで固定します。
ハトメを強く固定してしまうと連結部分が動かせなくなってしまうので、ハトメパンチではさむ時に力を入れすぎないのがコツです。
プラスナップで割りピンの代用
準備するもの
- ワンタッチプラスナップ(ワンタッチホック)
- 目打ち(キリ)
プラスナップとは、ベビー服によく使われているプラスチック製のスナップボタンで、4個の部品(ヘッド2個、凹部品のバネ1個、凸部品のゲンコ1個)でできています。
取り付ける時にハンディプレスというプラスナップ専用の工具が必要なタイプもありますが、工具不要のワンタッチプラスナップ(ワンタッチホック)が、手で簡単につけることができて便利です。
手芸用品店や100円ショップで購入することができます。
まずは取り付ける場所に印をつけて、目打ち(キリ)で2~3mm位の穴をあけます。
表側からヘッドを差し込み、裏側からバネを合わせてパチッと音が鳴るまではめ込みます。
ゲンコ側も同様にはめ込み、バネとゲンコがしっかりかみ合えば完成です。
プラスナップを取り付けるのに最適な紙の厚さは約0.8~1.6mmです。
分厚いと部品がはずれてしまいますし、反対に薄いとヘッドの先端同士がぶつかりうまくはめることができません。
素材の厚さによっては、代用品には向かない場合もあります。
曲がるストローで割りピンの代用
準備するもの
- 曲がるストロー
- はさみ
- テープ
ストローの曲がる部分を支点にして工作の動く仕掛けを作ることができます。
まずは固定したい場所に穴をあけ、ストローの先を4つに切って、その穴に通します。
切った部分を4方向に開いて固定する場所の裏側にテープで留めると、ストローが曲がる部分を利用して作品を動かすことができます。
動かす部分は割りピンより安全ですので、小さなお子様も安心して遊べます。
ストローの切り口で手指を怪我しないように気を付けましょう。
紙を細く巻いて割りピンの代用
準備するもの
- 細く巻ける薄紙
細く巻いた紙を2本用意し、紙にあけた穴に2本とも通した後、表側と裏側でそれぞれ開いて『工』の形を作ります。
表裏の開いた部分に小さな台紙を付けて固定したら完成です。
時計作りました🤗🕑
— まな🌸 (@mana0814_) January 10, 2020
割りピンがなかったので細く巻いた紙2本で「エ」の字を作り、文字盤の裏表に小さな台紙を付けて代用🎶 pic.twitter.com/aK7Z9oV9Zt
丸ゴムやタコ糸の結び留めで割りピンの代用
準備するもの
- 丸ゴム又はタコ糸
丸ゴムやタコ糸の片側に結び留めを作ってから、紙にあけた穴に通します。
紙の裏側でも結び留めを作って、余った部分を切ったら完成です。
磁石で割りピンの代用
準備するもの
- 磁石シート又は小さな強力磁石
動かしたい関節の部分に向かい合うように磁石を両面テープで貼り、磁石同士を合わせたら完成です。
激しく動かすと離れてしまいますが、頻繁に触らない、飾り用の工作の場合にはこの磁石も代用可能でしょう。
割りピンに代用できないもの
ホッチキス
ホッチキスは書類を綴じる際、内側に針を打ち曲げて動かないように固定してしまいます。
留めた後で無理に動かすと、ホッチキスの針が折れたり、紙が破れてしまうため、動く工作には向きません。
セロハンテープ
セロハンテープも、貼るとセロファンに塗られた接着剤が固まり、貼り付け部分を固定してしまいます。
貼った後で無理に動かすと紙が破れてしまうため、動く工作には向きません。
クリップ
クリップも紙を挟んで一時的に留めておくことはできますが、大きく動かすとクリップが外れやすいため動く工作には向かないでしょう。
工作に使う割りピンがない時の代わりまとめ
今回は工作に使う割りピンの代用品をまとめました。
- 工作における割りピンの役割は動かしたい部分の連結資材。
- 割りピンの代用品は【ビーズ又はボタン×針金/プラバン×ビニタイ/ハトメ/プラスナップ/曲がるストロー/
細く巻いた紙/丸ゴム又はタコ糸/磁石】など8種類ありました。 - ホッチキスやテープ、クリップは割りピンの代用には向きません。
このように家にある身近なもので簡単に割りピンの代用品を作ることができます。
お手軽なものからぜひお試しいただけたらと思います。